スティング@ / 悔しいけど、思わずシンパシー 2006年12月22日(Fri) |
クリスマスだねー。
と、朗らかにいきたいところだが、そうもいかぬ事態です。
ご存じの方も多いと思いますが、オリコン株式会社が フリージャーナリストの烏賀陽(うがや)弘道さんに対して 損害賠償の訴訟を起こしました。
この件については僕も思うことが多く、 ここで意思表明をすべきと思っていました。 その理由のひとつは、 烏賀陽さんは僕も面識がなく、 活動する姿勢もフィールドも違う方ですが、 しかしフリーランスで音楽関係のジャーナリストという 自分と決して遠くない立場の人であること。 そして何よりも、訴えた側が このコラムの大家さんのオリコンであるということです。 ということで、他人事として看過はできません。 音楽ジャーナリズムのはしくれで仕事をする者として、 このことについて書かせてもらいます。
とはいえ、この話をまだ知らない人もいると思うので、 ちょっと説明をしますね。
今月、 烏賀陽さんが雑誌「サイゾー」にコメントした記事の件で、 オリコンが5000万円の損害賠償を求めて訴えたとのこと。
烏賀陽さんは「Jポップとは何か」(岩波新書)等の 著書で有名な方で、 音楽に関わることも数多く書いていらっしゃいます。
僕がこの一報を知ったのは、このコラムでも リンクを張っている<非戦音楽人会議>から 届いたチェーンメールでした。 それが18日(月)の夕方のことです。
それ以降の事の経緯については、僕がここで書くより、 下記に関連&参考サイトをリンクしておきますので、 ぜひご覧になってください。
<関連サイト>
個人サイト<うがやジャーナル>での烏賀陽さんの意見 (19日発表、ほか関連事項を随時アップ中)
オリコン(株)のコメント(19日発表)
「サイゾー」編集部のコメント(19日発表)
オリコン(株)小池社長のコメント(21日発表)
<参考サイト>
この問題がネット上で広まるきっかけになった「音楽配信メモ」でのジャーナリスト・津田大介さんのブログ (18日、19日、22日)
J-CASTの報道(19日)
音楽評論家・小野島大さんのコラム(今月分)
当オリコンブログ内の伊藤悟さんのブログ「ヒット曲が世界を変える!」(19日、22日)
上記4つの<参考サイト>は、 あくまで僕がチェックした中でひっかかったものです。 いずれも烏賀陽さん寄りの意見ですが、他意はありません。 ここ以外にもweb上の各所で語られています。 関心のある方は、どうかご自身の視点で考えてください。
そして今後この問題は紙媒体などで 語られるようになっていくでしょう。 ただ、この流れだと、1月上旬で、 つまり一般的にもっと知られる以前に 事の行方が決まってしまう可能性もあるのですが……。
さて、僕個人の気持ちですが、 やはり多くの意見と同じように、 記事の出版元や編集部ではなく、 一個人を訴えたことにとにかく驚いています。 その点では、同じフリーランスの身である 烏賀陽さんに対して気持ちを寄せています。
もっとも、肝心の記事の内容について考えると、 突っ込まれる余地がありそうなんですけど……。 (青木は、『AERA』は読んでませんでしたが、 『サイゾー』のこの記事は読んでました)
ただ、事が表立った今は性急な展開のように思えるけど、 6月の時点でオリコン側が記事の中身について 烏賀陽さん宛に内容証明郵便を送っていることから、 意志の確認のようなことは以前からあったようです。 ということは、 かなり以前から訴訟の準備をしていたのでしょう。
事実誤認である意見を一方的に発信され、 名誉をキズつけられたとするオリコン側にとっては、 こうでもしないと収まらないと判断したのでしょうか。
ただ、いきなり訴訟、しかもその損害として 5000万円という高額請求はどうなのか?と思う。 あまりに性急ではないでしょうか。 どっちにしても、もう少し穏便な方法が あるような気がするんだけどな。
いずれにしてもこの問題は メディア・リテラシーというものが大きく関わってくる。 そう、情報を鵜呑みにしないで、 自分で考える力ってことですね。 それは、オリコンに限らず、チャートというものに対しても、 また、この場合は「サイゾー」に限らず、 雑誌もwebも、すべてのメディアに対しても言えること。 それはジャーナリズムに関わる者すべてが負うべきもので、 もっと言えば、この高度情報化社会に生きる すべての人々にとって無縁ではないと思います。
なお、肝心の記事の内容に関わることで 少しだけ言及させてもらうと、 僕はチャートというものにまったくの公正性は ハナっからありえないと考えています。 だって、チャートって、もともと それぞれが独自の集計方法をとっているわけでしょ? こっちとこっちの売り上げを足してとか、 場合によってはこの係数を掛けて、とかさ。 その時点でどんな情報にだって偏りはあるわけです。 ちょっと前に問題になったTVの視聴率にしてもね。
たとえば、CDショップのセールスランキングとかも 近年はよく目にしますが、 購入特典にインストアライヴの整理券なんかが付けば、 その店だけまったく動きが違ったりするわけですよね。 雑誌とか局とか番組の中のランキングものにしても、 それは決して世間一般のものじゃなく、 僕はむしろそのメディアの意見表明だと捉えています。 <読者にはこれが支持されてます>という 純粋な集計結果の報告ではなく、 <うちはこれで行きますんで>みたいな。 だって選挙結果とかなら透明性を保持してほしいけど、 そういうわけじゃないんだもんね。どこも。 閑話休題。
とにかく、この訴訟の件については、 僕もたいへん気にしています。
ところで、この話を知った翌日の19日に じつにアホンダラなことがあってですね。 某編集部(オリコンじゃないですよ)宛に 『サイゾー』編集部の名をかたって 青木優の連絡先を教えてくれって電話があったんだって。 たまたま居合わせたそこの編集長が 「本人に確認を取ってから折り返し連絡をします」と 対応してくれたところ、電話は切れて、 そのあと何もかかってこなかったそうです。 何だよ、それ。僕に電話かけて何しようと思ったの? ややこしいいたずら、すんな。ボケっ。 みんなバタバタしてる時期だっつーのにさ。
あー。長くなったなー。 ここはなるべく短めにいきたいのに。 そろそろいつもの感じにしよう。
えっと、先日コメントをくれた<もなか>さん、 どうもありがとうございます。 これ、RIZEの日にいただいてますけど、 『ROCK DAD』の話はこっちの日のほうですよね。 そうですね……きっとホノも見てますよね。俺のこと。 家の中ですぐに横になるクセとかマネされてるし(泣)。 こんなんでカッコいいパパになれるのでしょーか。たは。
最近ホノはお友達の集まりとかに行くたびに クリスマスプレゼントをもらったりあげたりで、 我が家にはすでにサンタさんの大きな靴下がふたつ。 で、僕のほうはillのライヴでツリーを見たぐらいで、 もう、ひたっすら働いておりました。 カタツムリより遅いモグラのようにだ(byホリエテナー)。 あ。今もまだ働いておりますね。 先週末からこっち、 書かないといけない原稿が10何本。 あと、今後の取材のことやら、ラジオの構成案やら……。 みんなー。同じ時期に締め切りを設定せんでくれ(泣)。
まあホノと散歩とか買い物には一緒に行ったけどね。
ということで今回から2回だけ、スティングです。 やっとたどり着いたよ。<続きを読む>に。 ここからがコラムの本題だっちゅーねん。
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Posted by 青木 優 at 11:06
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